
30代は仕事に狂いなさい!
中島孝志
ゴマブックス株式会社 / 2013-10-31
この本について
仕事に向き合っていると、ときどき「そもそも自分はなぜこの仕事をしているんだろう」と立ち止まってしまうことがあります。ノルマや期限を追うことで精一杯になって、気だけがどんどんすり減っていく感じ。手は動かしているのに、心がついていかない。30代に差しかかると、こういうモヤモヤが増えていく気がします。 『30代は仕事に狂いなさい!』が効いてくるのは、まさにこの「気を抜くと仕事の軸が見えなくなる問題」に対して、現実的な視点をくれるところです。たとえば、仕事は手を抜いてもいいが気は抜くな、という一文。無理に完璧を目指さず、でも自分のペース配分や意図だけは外さないという姿勢が腑に落ちます。また、問題が降ってくるのを待つのではなく、自分で課題を見つけて動く人が結局プロになる、という指摘も耳が痛いけれど妙に救われます。さらに、人間関係や信頼を「いざというときのために育てておくもの」と捉える視点は、成果だけで自分を追い詰めがちな時期にちょうどいいバランスを呼び戻してくれます。 読んでいて思うのは、著者が特別な成功論を語っているのではなく、迷いながら働く30代に必要な“現場の感覚”を丁寧に言語化しているということ。トップに近づいてからトップの振る舞いを学ぶのでは遅い、という話も、今の自分の立ち位置で何を積み上げるかを考えさせられます。 仕事に向き合う姿勢を一度整えたい人、特に「頑張っているのにどこか噛み合わない」と感じている人には、静かに効く一冊だと思います。
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