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哲学思考トレーニング (ちくま新書)

哲学思考トレーニング (ちくま新書)

伊勢田哲治

筑摩書房 / 20250911

累計読者数23
平均ハイライト数 31.2件/人
推定読了時間 約5時間20分
star総合評価 73/100
menu_book精読型
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出版社による紹介

意見のすれ違いの根底には「倫理問題」がある――。 「はい論破」ではなく、協力的で生産的な議論を。 わかり合えない人と話し合うための討論の技法! 物事の善し悪しを判断するのは難しい。社会のあるべき姿や幸せの形も人それぞれ。ならば意見のすれ違う人と対話するのは不毛なのだろうか。それでも私たちは他者と共に社会をつくるため、答えの出ない問題について話し合わなければいけないことがある。そんなとき、小手先の論理で相手を説き伏せようとする前に、対立の根本に遡って「そもそも倫理とは何か」と考えてみることがとても役に立つ。「価値観の壁」を越え、生産的に議論するためのクリティカル・ディスカッション入門。
目次expand_more
はしがき 序章 哲学思考のその先へ SS0-1 唯一無二の食事1/クリティカル・シンキングとは/協力的クリティカル・シンキング/倫理的クリティカル・シンキング/倫理的思考における文脈主義/SS0-2 唯一無二の食事2/「そもそも倫理とは何か」を考える必要がでてくるのはどういうときか/本書の構成 ブックガイド 第一章 倫理を外から眺める SS1-1 エンケラドス生命たちの自衛1/自然主義的視点/モラル・サイコロジー/暴走路面電車という思考実験/倫理的判断ははらわたの感覚で決まっている/倫理は進化のプロセスで形成された?/道徳は簡単には進化に還元できない/運命共同体が生む道徳/SS1-2 エンケラドス生命たちの自衛2 ブックガイド 第二章 複視的に世界を眺める方法――中の人にしか見えない「社会」とは? SS2-1 見えるようになったもの1/拡張現実とは/「社会的な事実」とは/なぜ一万円札には価値があるか―制度的な規則と制度的事実/やりとりの中から浮かび上がる「社会」/社会的な存在としての「自己」/一貫性論争/コラム 平野啓一郎の分人主義/拡張現実としての「社会的事実」/「社会メガネ」は気の持ちよう?/一様ではない「社会メガネ」/二重写しに世界を見る/SS2-2 見えるようになったもの2/社会の存在論 ブックガイド 第三章 倫理とは何か――自由意志と倫理はどのように「見える」ようになるか 1 道徳的主体としての自分 SS3-1 丘に穴掘る部族の覚醒1/倫理メガネをかけて世界を眺める/「自由意志メガネ」のむこうに見える道徳的主体/自由意志は存在しないのか/道徳判断と行為はどうつながるか 2 善悪の客観性はどこからくるのか SS3-2 丘に穴掘る部族の覚醒2/「べき」には一貫性が求められる/客観主義と実在論/「客観性」や「実在性」は異星人にも見えるのか/「道徳的理由」に彩られた世界/コラム 非認知主義に対するアドバンテージ(ガチな人向けの補足)/人々はどのくらい道徳を客観的に捉えているか 3 善悪はフィクションか 「倫理メガネ」と錯誤理論/メガネをかける=感受性を研ぎ澄ます/SS3-3 丘に穴掘る部族の覚醒③/倫理とは半強制参加の拡張現実だ/自分のメガネは見えない/「倫理メガネ」の多層性と多様性 ブックガイド 第四章 倫理的思考の四つのものさし――善悪をどう測るか 1 倫理的思考のものさし SS4-1 旧友の依頼1/規範倫理学の考え方/四つのものさし 2 結果のものさし 幸せについての三つの考え方/功利主義という考え方/価値があるのは「幸福」だけか/コラム 生命の価値 3 ルールのものさし ルールの類型化/義務論1――一見自明の義務/義務論2――カント主義の場合/切り札としての権利/自己決定権とインフォームド・コンセント/誰の視点かで変わる答え/副次効果という考え方は有効か 4 性格のものさし 古代ギリシアから儒教まで/性格のものさしの特徴 5 関係のものさし ケアするものとされるものの関係/専門職倫理/関係のものさしはあくまで関係がある限りで働く/コラム 自分に対する責任 6 四つのものさしを使いこなす 四つのものさしの関係/ものさしへの感受性を研ぎ澄ます/SS4-2 旧友の依頼②/正当化的用法と発見的用法/倫理判断のクリームシチューモデル/コラム 未確定領域功利主義(ガチな人向けの補足) ブックガイド 第五章 なぜ意見が食い違うのか――倫理問題の難しさ 1 意見はどこで食い違っているか SS5-1 真空愛着1/すれ違いのパターン分類 2 言葉の意味についての食い違い SS5-2 真空愛着2/「定義」のずれ/言葉のネットワークのずれ/空を飛べないものは鳥ではない?――事例ベースで学んだ概念のずれ/言葉の使い方をどうすり合わせるか 3 事実関係についての食い違い SS5-3 真空愛着3/誰が何を言ったかの食い違い/調査が必要なことがらについての食い違い/調査結果の解釈のずれ/幅のある推定値/将来予測のずれ/誰が情報提供者として信頼できるか/バイアスが対立の溝を深める 4 価値についての食い違い SS5-4 真空愛着4/強制参加の中の自由度が生む考え方の違い/コラム とがめるほどでない過ち/社会メガネの食い違い 5 問題設定についての食い違い SS5-5 真空愛着5/問題の基本的枠組みについてのずれ/検討範囲のずれ/「次元数」の違い/誰に立証責任があるか/見え方の差を生む心理的背景/どれでもよいというわけではない 6 多対多の論争における食い違い SS5-6 真空愛着6/SNSが社会を分断する?/なぜネットはいつも揉めているのか――敵対的な討論状況/なぜ討論相手の主張をまじめに受けとれないか/一般化された欠如モデル/多対多討論状況/やっつける「敵」を特定する――「陣営」のイメージの危険性/わら人形論法の温床――多対多討論状況が生む討論のすれ違い/多対多敵対的討論状況というモデル ブックガイド 第六章 互いの論証をチェックする――協力的に討論をするための技法1 1 協力的討論のながれ SS6-1 メッセンジャー号の批判的討論(クリティカル・ディスカッション)1/協力的に討論するための五つのステップ/協力的態度は相互作用の中で作られる/「対立の解消」の二つのパターン 2 論証図をつくる 論証図における矢印の意味/コラム MECE(ミーシー)/消極的根拠と否定的根拠/論証構造の類型/論証図についてのよくある疑問 3 暗黙の前提と結論の明示化 暗黙の結論の明示化 4 前提と推論の予備チェック 事実関係をチェックする/価値主張をチェックする/誤謬推論になっていないかチェックする/文脈にあった推論になっているか ブックガイド 第七章 論破ではなく協力――協力的に討論をするための技法2 1 対論図をつくる SS7-1 メッセンジャー号の批判的討論(クリティカル・ディスカッション)2/対論図の基本的な考え方/対論になっていない討論/わら人形論法と論点ずらしの誤謬/コラム 食い違いのポイントをしぼりこむ方法/どういう場合に考えを変えるか訊いてみる/SS7-2 メッセンジャー号の批判的討論(クリティカル・ディスカッション)3 2 対立をどう解消するか 言葉遣いのすり合わせ/事実認識のすり合わせ/心理学的仕組みに注意をはらう/価値主張のずれの解消/メガネをすり合わせる/正解は発見されるのか発明されるのか/価値の大小についての食い違い/問題設定についての食い違い/地平の融合/SS7-3 メッセンジャー号の批判的討論(クリティカル・ディスカッション)4 3 多対多敵対的討論状況にどう対処するか 一般化された欠如モデルを避ける/「陣営」として捉えない/ゼロサム的に問題を捉えない/第三者にどう見えるかも気にかける/コラム ネガティブ・ケイパビリティ ブックガイド 第八章 批判的でいるのはいつでもよいことか──無理せずクリティカルに生きる SS8-1 エピローグ1/ここまでのおさらい/クリティカル・シンキングはどこまで合理的か/クリティカル・シンキングは騙されにくいか/SS8-2 エピローグ2/?つきとも協力すべきか/自分を傷つけようとしている相手ならどうか/SS8-3 エピローグ3/売られた喧嘩は買うしかないのか/当事者を傷つける心配はないか――二次被害の可能性と文脈の分業/SS8-4 エピローグ4/身の危険を感じたら考える前にまず逃げよ――緊急事態とクリティカル・シンキング/無理せずクリティカルに生きる ブックガイド 注/あとがき

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