
伝統芸能の革命児たち (文春e-book)
九龍 ジョー
文藝春秋 / 2020-11-20
累計読者数7
平均ハイライト数 3.6件/人
推定読了時間 約3時間20分
star総合評価 44/100
boltライト読書型
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この本について
仕事でも日常でも、「自分が属しているはずの枠が、しっくりこない瞬間」があります。肩書きや役割はあるのに、そのとおりに振る舞えない。あるいは、何かを続けたい気持ちはあるのに、昔の“型”に寄せるだけでは前に進まない。そんなモヤつきが最近よく顔を出していました。 この本を読んでいると、伝統芸能の世界でも同じような葛藤が当たり前にあることがわかってきます。たとえば歌舞伎は、外からの圧力で揺さぶられるほど逆に生命力が増すという話が何度も出てきますし、「何が歌舞伎で、何が歌舞伎でないのか」という問いを、当事者たちがずっと更新し続けている姿も描かれています。固定した“正解”より、揺れながら形を変えていくプロセスのほうに本質があるんだなと、こちらの視点が少し柔らかくなる感覚がありました。 もうひとつ印象に残ったのは、身体や声などの表現が、単なる技術ではなく個人そのものと結びついているというところです。ジェンダーの複層性や、音声だけの落語のほうが臨場感が増すという指摘など、「見え方」「聞こえ方」の奥にある人間らしさが静かに浮かび上がってきます。自分の表現や仕事での振る舞いも、決められたフォームに合わせるだけではなく、もう少し“自分ごと”として扱っていいのかもしれないと思わされました。 伝統という言葉に距離を感じてきた人ほど、意外と刺さる内容です。
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出版社による紹介
十三代目市川團十郎白猿襲名を控える市川海老蔵、そして講談界に旋風を巻き起こした神田伯山(元松之丞)——二人に象徴されるように、伝統芸能の世界が、いま熱い! その最前線を見続けてきた九龍ジョーが、歌舞伎・文楽・能・狂言・落語・講談・浪曲・新派・ストリップと分野ごとに注目のスターたちを紹介する評論集。 登場する主な芸能者たち <歌舞伎> 市川海老蔵・市川猿之助・尾上右近・尾上菊之助・尾上松也・中村壱太郎・中村勘九郎・中村児太郎・中村七之助・中村獅童・中村隼人・坂東玉三郎・坂東巳之助・藤間勘十郎・松本幸四郎 <能> 梅若実・亀井広忠・川口晃平・坂口貴信・谷本健吾 <狂言> 茂山千之丞・野村萬斎 <文楽> 竹本織太夫 <落語> 春風亭一之輔・春風亭昇々・瀧川鯉八・立川吉笑・立川志らく・柳家権太楼 <講談> 神田伯山 <浪曲> 玉川太福 <新派> 河合雪之丞・喜多村緑郎 <ストリップ> 石原さゆみ・みおり舞・武藤つぐみ
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