
ホンダ イノベーションの神髄
小林 三郎
日経BP / 2012-07-30
この本について
仕事で新しいことをやろうとすると、急に足がすくむ瞬間がありませんか。自分の考えがどれだけ通用するのか分からないし、周りの経験豊富な人たちの「昔やったけど無理だったよ」という一言に気持ちを折られたり。それでも、何かを変えたい気持ちは消えないまま残り続ける。僕自身、このモヤモヤをずっと抱えていました。 『ホンダ イノベーションの神髄』を読んで刺さったのは、「本質を突き詰めるには時間がかかるし、現場・現物・現実からしか始まらない」というごく当たり前の姿勢です。派手なアイデアよりも、まず自分は何を大事にしたいのかを言葉にしていくプロセス。その上で、若い人の“未来知”を信じてくれたり、「言われた通りにやる」のではなく「自分の判断を持て」と背中を押してくれる空気がある。この組み合わせが、次に踏み出すときの支えになる感覚がありました。議論で詰まったときに「一言でいうと何?」と迫られるシーンなんて、読んでいて胃が痛くなるほどリアルですが、ああいう訓練が結局は自分の軸をつくるんだと思います。 もう一つ大きかったのは、短期の効率化が必ずしも未来への投資にならないという視点です。ムダを削って数字を良くしても、数年後には誰も責任を取らない。むしろ「10〜15年先に何を残すか」が経営の本質だという話は、日々の仕事の優先順位を見直すきっかけになりました。 この本は、奇抜なアイデアを求めている人よりも、「自分の中に芽はある気がするけど、どう育てたらいいのか分からない」という人に刺さると思います。僕と同じように、迷いながら進みたいタイプにはかなり心強い一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
読書の順序
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