
ナショナリズム入門 (講談社現代新書)
植村和秀
講談社 / 2014-05
累計読者数3
平均ハイライト数 28件/人
推定読了時間 約5時間40分
star総合評価 50/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%
この本について
国や民族の話になると、どこかざわつく感じがありませんか。自分の立場を強く主張したいわけでもないのに、周りの議論に巻き込まれると「結局ナショナリズムって何なんだ…?」とモヤモヤが積みあがっていく。日本の話になると、なおさら言葉を選びたくなるあの感覚です。 この本を読んでおもしろかったのは、ナショナリズムを善悪で断じるのではなく、「こだわりの構造」として淡々と解きほぐしてくれるところでした。日本が“自明すぎて自覚しにくい”ネイションだという指摘は、自分の反応の癖を客観視するきっかけになりますし、ヨーロッパ東西で「地域」か「人間集団」かによって形成の仕方が違うという話は、国際ニュースを読む時に背景がすっとつながる感じがありました。また、ヒトラーや旧ユーゴの例を通して、こだわりが土地や歴史とどう結びつくかを追っていくと、単純化しがちな“民族問題”が別の角度から見えてきます。 自分の考えを強くしたい人よりも、むしろ「判断を急がず、一歩引いて理解したい」というタイプの人に向いている本です。国の話題に触れるたびに胸のどこかがザラつく、あの感覚を少し穏やかにしてくれる一冊でした。
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