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物語 タイの歴史 微笑みの国の真実 (中公新書)

物語 タイの歴史 微笑みの国の真実 (中公新書)

柿崎一郎

中央公論新社 / 200709

累計読者数3
平均ハイライト数 42件/人
star総合評価 67/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 28%

この本について

海外のニュースを見ていても、タイの政治や経済が話題に上ると「結局この国はどういう成り立ちなんだろう」とモヤッとすることがありました。観光で知っているつもりでも、いざ歴史となると自信がない。しかも、日本との関係が意外と深いらしい…その辺がずっと引っかかっていました。 この本は、そのモヤモヤをほどくときの“地図”としてちょうどよかったです。たとえば、タイ人が自国を「ムアン・タイ」と呼ぶ背景に、ムアンと呼ばれる共同体の積み重ねがあること。あるいは、東南アジアの他民族と同じく中国南部から南下してきた歴史を持つこと。こうした事実を知るだけで、タイがなぜ独立を守り続けられたのか、なぜ“世渡り上手”と評されるのか、といった現代の動きが少し読みやすくなります。単なる王朝史の羅列ではなく、地形・民族移動・政治制度の変化が一本の線としてつながっていく感じがあります。 読んでいて一番効いたのは、日本との関係性が深まった近代のくだりでした。独立維持のための政治判断、植民地化の危機への対処、そして現在のバンコク一極集中に至る流れ。今のニュースで見かけるタイの揺らぎも、「ああ、ここに根っこがあるのか」と腑に落ちる瞬間が何度もありました。 観光以上、専門書未満で、タイという国を立体的に理解したい人にはとても刺さる一冊だと思います。同じように「なんとなく知ってるけど、本当のところを知らない」まま時間が過ぎてしまっている人には、ちょうどいい入口になります。

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