ヨムナビ
春宵十話 (光文社文庫)

春宵十話 (光文社文庫)

岡 潔

累計読者数4
平均ハイライト数 45.5件/人
star総合評価 70/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 33%

この本について

仕事でも生活でも、頭で考えてばかりいると、どうにも判断の軸がぶれてしまうことがあります。効率だとか正しさばかりを追っているのに、どこか落ち着かない。もっと大事なものがあったはずなのに、それが言葉にならないまま日々が過ぎていく。そんなときに岡潔の『春宵十話』を読み返すと、自分の中で眠らせていた感覚が少しだけ息を吹き返します。 刺さるところは人それぞれですが、多くの人が保存している箇所を見ると、共通しているのは「人は理性だけでは生きられない」という気づきでした。情緒や思いやりといった、普段は脇に置かれがちな力こそ、人をまっすぐに立たせる土台になるという視点です。数学の話をしながらも、岡潔は「心の目で見る」感覚を語り続けます。これは専門性とは関係なく、ものごとの受け取り方を調整するためのヒントとして読めますし、何かを理解しようと焦っている時期には特にしみます。 もう一つ、この本が効いてくるのは「成熟には時間が必要だ」というところです。わからない時期やぼんやりする時期は、実は必要な準備期間であって、そこで焦るほど自分の軸が削られていく。たぶん現代のスピード感に疲れている人ほど、この一文に救われるはずです。 派手な教えはなく、読めばすぐ人生が変わるような本でもありません。でも、自分の感情の奥にある静かな層に気づきたい人、あるいは「理屈はわかるのに心が動かない」と感じている人には、じわじわ効いてきます。読後にすぐ答えが出なくても、あとからふと視界が澄むような、そんな読書になると思います。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

岡 潔の他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

数学は論理的な学問である、と私たちは感じている。然るに、著者は、大切なのは情緒であると言う。人の中心は情緒だから、それを健全に育てなければ数学もわからないのだ、と。さらに、情操を深めるために、人の成熟は遅ければ遅いほどよい、とも。幼児からの受験勉強、学級崩壊など昨今の教育問題にも本質的に応える普遍性。大数学者の人間論、待望の復刊。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要