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合本 考えるヒント(1)~(4)【文春e-Books】

合本 考えるヒント(1)~(4)【文春e-Books】

小林秀雄

文藝春秋

累計読者数9
平均ハイライト数 27.4件/人
推定読了時間 約9時間54分
star総合評価 63/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 33%

この本について

仕事のことを考えていると、どうしても「正しさ」や「効率」に寄りかかってしまって、気づけば自分の感じ方がどこか置き去りになる時があります。頭では分かっているのに、目の前の判断に自分の実感が追いつかない、みたいな感覚です。僕もよくそこでもたつきます。 『考えるヒント』を読んでいると、小林秀雄が何度も「見ることと考えることは本来ひとつだ」と語るんですね。合理的に片づけようとすると見落とすものが、じっと対象を掴み続ける中でようやく見えてくる。水墨画や禅の話が多いのに、読んでいると自分の仕事の姿勢の話をされている気がしてくるのは、そのためだと思います。職業の中に自分の流儀を見いだす、という一節も、日々の迷いをそのまま肯定してくれるようでした。 そしてもうひとつ刺さったのは、考える手間を省くと途端に判断が他人の形になる、という指摘です。社会や正義を語る場面で急に「計算機のようになる」という言い方があって、図星をさされたような気分になりました。自分が本当に感じているところに戻るには、結局ゆっくり考えるしかないんだなと。 派手な答えは何も示さない本ですが、自分の思考の癖を静かに照らしてくれる一冊です。表面的な効率より、自分の手触りで世界を確かめたい人にはしっくりくると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

【考えるヒント】「良心」について、「平家物語」、「花見」…。さりげない語り口で始まるエッセイは、思いもかけない発想と徹底した思索で、読者を刺激し新たな発見を与える。永遠に読み継がれるべき名著。 【考えるヒント2】「私の書くものは随筆で、文字通り筆に随うまでの事で、物を書く前に、計画的に考えてみるという事を、私は、殆どした事がない。筆を動かしてみないと、考えは浮ばぬし、進展もしない…」と述べる著者が、展開した深い思索の過程が本書。もはや古典ともいえる歴史的名著の第二弾。 【考えるヒント3】戦後の混乱する思想界に衝撃を与えた「私の人生観」、柳田国男が目指した学問世界の意義を正確に読み解き、現代知識人の盲点を鋭くついた「信ずることと知ること」ほかの講演を収録、話し言葉による新しい批評表現の可能性を示した画期的な書。「知の巨人」の思索がたどり着いた到達点を示すシリーズ第三弾。 【考えるヒント4】文学史上の奇蹟と言われ、「途方もない歩行者」と評されるフランスの詩人アルチュール・ランボオ、日本の現代詩を語る上で忘れ得ぬ抒情詩人・中原中也。ランボオがこの著者にあたえた啓示が詩人の言葉を再生させ、また、中原と特異な交流を持ったうえでの洞察がいきいきと描かれる。詩人二人との関わり合いから生まれた著者若き日の凜然たるエッセイに、ランボオ詩作品の訳業の一部を収めた魅力的編集の「考えるヒント」シリーズ第四弾。
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