
街道をゆく10
司馬遼太郎
株式会社朝日新聞出版 / 2008-10-30
累計読者数3
平均ハイライト数 31件/人
推定読了時間 約3時間11分
star総合評価 73/100
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この本について
最近、歴史を勉強しても結局「自分の現実とどうつながるのか」が見えなくて、途中で止まってしまうことがよくあります。制度や事件の名前は知っているのに、当時の人たちの息づかいがつかめないまま、表面だけをなぞっているような感覚です。そんなときに『街道をゆく10』を読むと、司馬遼太郎が描く歴史の裏側の“人間くささ”が、妙に胸に引っかかります。 たとえば廃仏毀釈を「純粋化へのヒステリー」と言い切る視点や、新政府の威を借りて寺を壊した人たちの空気感。あるいは、中国史を「官僚史であり、その裏の民衆の被害史」として捉える眼差し。どれも教科書では触れられない、社会の隙間で生まれた感情や秩序意識を拾い上げてくれます。読むほどに、時代の大きな変化に巻き込まれた人々の戸惑いや、組織内部の微妙な“正義”の働き方が、いまの自分の職場や生活と地続きに見えてくるのが不思議です。 特に刺さったのは、平城京を前にした庶民の衝撃を想像するくだり。自分の暮らす世界が、巨大な権威の前で一瞬で塗り替わっていく感じは、形は違っても現代にもあります。歴史を知るというより、「変化の中で人はどう感じ、どう折り合いをつけたのか」を追体験する読書でした。 時代のダイナミズムより、人の心の揺れをたどりたい人に刺さる一冊です。
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出版社による紹介
東北とは? 中学生のころ、箱根以東はひとつの世界だと思っていた著者が初めて訪れ、念願の最上川と対面する羽州街道。書誌をひもといて、地元の人々も知らない地を訪ねるなど、独自の「佐渡観」をあらわした佐渡のみちを収める。
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