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ファウスト

ファウスト

ゲーテ ヨハン・ヴォルフガング・フォン、森 鴎外

中央公論新社 / 2004-05

累計読者数4
平均ハイライト数 5.8件/人
推定読了時間 約7時間10分
star総合評価 40/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 16%

この本について

最近、頑張っているのに自分の中身がまったく変わっていない気がしたり、他人の失敗には厳しいくせに自分の弱さだけは直視できなかったり、結局のところ「進んでいる実感」がつかめないまま日々だけが過ぎることってあります。そういう時にゲーテの『ファウスト』を読むと、物語として楽しむ以上に、自分の内側で起きていることをそのまま言語化されたような不思議な手触りがあります。 読者の保存した一節を眺めていると、多くの人が刺さっているのは、努力しても身の丈が増えない虚しさとか、他人を裁いて自分を保とうとする心理とか、思い通りにならない世界への苛立ちといった、生々しい揺れの部分なんですよね。ファウスト自身がまさにその渦中にいて、格好つけずに迷い散らかしているから、「ああ、これも人間なんだ」と少し距離ができる。そこがまず効いてきます。さらに、善を望むならまず自分が善であれとか、今日できないなら明日もできないという厳しさも、説教ではなく、物語の中の登場人物の吐露として届くので、変に反発が起きない。読む側の中で、目の前の行動にだけそっと帰結する感じがあるんです。 全体として、頭ではなく感情の揺れが前に出てくる物語なので、結論を急がず、自分の迷いをそのまま抱えたまま読みたい人に向いています。特に「変わりたいけど、今の自分のままでは無理かもしれない」とぼんやり思っている人には、ちょうどいい距離で寄り添ってくれる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

学問と知識に絶望したファウストは、悪魔メフィストフェレスと契約して魂を売りわたすかわりに、地上の快楽を手に入れ、人間の生のあらゆる可能性を体験しようとする。メフィストと組んだファウストの遍歴が始まる。霊薬を手に入れ、若返った青年ファウストがマルガレーテを見そめる。恋の成就、マルガレーテの母親の死と兄の殺害、そして、マルガレーテによる嬰児殺し。マルガレーテの処刑とともに愛を巡る劇は終わる。
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