
64(ロクヨン)(上) D県警シリーズ (文春文庫)
横山秀夫
文藝春秋 / 2015-02
累計読者数6
平均ハイライト数 2.5件/人
推定読了時間 約7時間6分
star総合評価 43/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 50%
この本について
仕事で誰かと向き合うとき、相手の腹の内が読めなかったり、こちらの一言で場が一気に変わったりして、妙な疲れが残ることがあります。うまく立ち回りたいわけじゃないけれど、せめて「何が起きているのか」だけでもつかみたい。そんなときに思い出すのが、64の上巻で描かれる、あの絶妙な駆け引きや沈黙の重さです。 読者が保存していた場面をたどると、三上と漆原の会話の“間”や、ほんの一言が相手の防御にも探りにもなる瞬間に、心が引っかかっているように見えます。立場は違っても、顔を合わせるその瞬間だけは一握りの信頼を持ち寄る。そんな関係のつくり方は、現実の職場でも同じで、こちらの焦りや思い込みが相手の反応を曇らせることも多い。物語を読んでいるだけなのに、自分が普段どう会話を始め、どこで身構えてしまっているのかがふと見えてきます。 この本は事件の謎に迫る話ではあるんですが、それ以上に、人と人が接するときの温度差や、言葉の裏にある「鎧」の存在を丁寧に描いています。相手の強さに見えていたものが、実は錆びついていないだけの防御だったり、自分の沈黙が思わぬ効果を生んだり。そういう細部が、日常の会議や相談の場面にじんわり効いてきます。 人間関係の“力加減”にいつも悩んでしまう人には、特に刺さると思います。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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出版社による紹介
元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。記者クラブと匿名問題で揉める中、“昭和64年”に起きたD県警史上最悪の翔子ちゃん誘拐殺人事件への警察庁長官視察が決定する。だが被害者遺族からは拒絶され、刑事部からは猛反発をくらう。組織と個人の相克を息詰まる緊張感で描き、ミステリ界を席巻した著者の渾身作。
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