
一橋MBA戦略ケースブック
沼上 幹 and 一橋MBA戦略ワークショップ
東洋経済新報社 / 2015-02-27
この本について
仕事で戦略を考える時って、「結局どこまで視野を広げればいいんだろう…」と迷うことが多いですよね。目の前の数字や競合の動きは追えても、背景で何が起きているのかまでは手が伸びないまま判断してしまう。僕自身、その感覚をずっと引きずっていました。 『一橋MBA戦略ケースブック』を読むと、そのモヤモヤが少しほどけます。たとえば食器用洗剤でP&Gが一気にシェアを取った話。単に「洗浄力を上げた」ではなく、キッチンの水回りの変化やフッ素樹脂加工の普及といった、消費者の行動を取り巻く環境ごと読み解いていたからこそ成功できたという視点が示されます。こういう“商品そのものの外側”を見る力は、実際の仕事で何度も抜け落ちがちなので、読んでいて耳が痛いほどでした。一方で衣料用洗剤では、花王やライオンが洗濯機や部屋干しまで含めて対応したからP&Gに崩されなかった。似た市場でも勝敗が変わる理由が、すっと腹に落ちます。 この本がいいのは、「戦略的に考えるって、こういう広さと時間軸なんだな」と具体的に掴めるところです。フレームを学ぶというより、ケースを通して“どこまで見れば判断が変わるのか”を追体験できる。僕みたいに、判断の精度を上げたいけれど現場の忙しさに流されがちな人にはちょうどいい距離感です。 特に、プロダクトや企画の方向性を決める場面で「目の前のニーズだけで決めきれない」という人に刺さるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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