
実践ドメイン駆動設計
ヴォーン・ヴァーノン and 高木 正弘
翔泳社 / 2015-03-16
この本について
開発を続けていると、「この設計、なんとなく不安だけど言語化できない」とか、「チームごとに前提が違っていて話が噛み合わない」という場面がけっこうあります。自分でも何度も経験してきました。コードの構造よりも、そもそも何を作ろうとしているのかを共有できていない感じ。そんなモヤモヤに向き合うのは後回しにしがちですが、結局あとで大きなツケになります。 『実践ドメイン駆動設計』は、この「噛み合わなさ」の正体を丁寧に見える化してくれる本でした。たとえば、似て見える機能を同じモデルに押し込んで破綻するケースや、ユビキタス言語を使わず機械的にモジュールを切ってしまう危うさが、実例ベースで書かれています。読んでいて痛いところを突かれますが、「なぜ混乱が起きるのか」「どこを直せば前に進めるのか」が、現実的なレベルでつながる感覚があります。境界づけられたコンテキストを現状から描く姿勢や、ドメインオブジェクトをテストファーストで育てていく流れも、すぐ現場に持ち帰れるものでした。 個人的には、「用語の意味がコンテキストによって変わる」という当たり前のようで見落としがちな視点が、一番効きました。名前の付け方やサンプルコードへの過度な期待など、細かいところで迷っていた判断が整理され、モデルを複雑にしないためにどこまで踏み込むべきかの線引きもつきやすくなります。 チームで建設的な設計の会話がしたい人、あるいは毎回同じ沼にハマってしまう感覚がある人には、とても刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
読書の順序
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