
M&Aを成功に導くPMI 事例に学ぶ経営統合のマネジメント
三宅 卓
この本について
M&A後のPMIって、正しいことを言っているはずなのに、現場に落とす段階で急に霧が出る感じがあります。KPIを作れと言われても、そもそも「何が売上を決めているのか」から自信が持てなかったり、買収先の社長や社員との距離感にも迷いが出たり。僕自身、こういう場面で何度も手が止まりました。 この本がありがたかったのは、抽象論ではなく「実際に何を見に行き、誰と何を話し、どの順番で進めるか」が具体的に書かれているところです。たとえば、ファーストビジットでは数字よりもまず相手の人間性を知りにいくことや、買収直後の三カ月でビジョンと期待値を必ず明示する理由。さらに、KPIを作るときも、売上の仕組みを一つひとつ検証しながら“現場が運用できるか”を基準にしていくという姿勢が、一貫していました。 読んでいて感じたのは、PMIはテクニックより「関係性」と「リズム」を整える仕事なんだということです。全社員に自分の言葉で理由と方針を伝えることや、キーマンの処遇を早めに決めて組織の不安を減らすことなど、地味だけど避けて通れないプロセスが丁寧に示されています。妙な魔法は出てこないのに、読み終わるころには自分がやるべき一歩がかなり明確になります。 特に、M&A後の“最初の100日”に手応えがほしい人には刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの39%が集中しています。
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