
起業家 (幻冬舎文庫)
藤田晋
ニューズピックス / 2020-05-27
この本について
仕事でも副業でも、何か新しいことを形にしようとすると、頭の中にはある程度イメージがあるのに、言語化できないまま動きが止まることがあります。周りに説明できないから自信が揺らぐし、過去の経験に寄せようとすると、余計にズレていく。自分でも「これで合ってるのか」と分からなくなる、あの感じです。 藤田晋さんの『起業家』は、そのモヤモヤを「それでも前に進むための視点」に変えてくれる本でした。読者が保存している部分を見ても分かるように、この本の芯にあるのは、きれいな成功談ではなく、言葉にできない未来を抱えたまま走り続ける“孤独な熱狂”のリアルです。特に、経験が通用しない領域でどう判断を積み重ねるか、組織の限界をどう突破するか、そしていつ収益を追わずにユーザー価値に張り切るのか——こういう判断の基準が、エピソードとして描かれています。 読んでいて一番刺さったのは、技術や組織の弱さを直視する場面でした。広告ビジネスの思考が抜けない社員構成、外注に頼る限界、ページビューの7割は技術力で決まる現実。耳が痛いけれど、「今のやり方のままじゃ無理だよな」と腹落ちする瞬間が多いんです。もう一つは、経営者自身が“全部は決めない”という姿勢。ビジョンすら、社員と自分が本気で信じられる形になるまで決めない。その粘りが結果に繋がるという話も、日々の仕事に持ち帰りやすい視点でした。 派手なロールモデル本というより、「言葉にならない未来に向かって手を動かしている人」ほど静かに効いてくる本です。特に、何かを立ち上げようとして孤独を感じている人には、かなり刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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