
ソロモンの指環 動物行動学入門
コンラート ローレンツ and 日高 敏隆
累計読者数10
平均ハイライト数 3.8件/人
推定読了時間 約5時間30分
star総合評価 46/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 34%
この本について
仕事に追われていると、自然とか動物の話って自分には関係ない世界に思えてしまうことがあります。でも実際は、視野が詰まっているときほど、日常の外側にある「生きものの当たり前」に触れることで、変な力みが抜けたりします。僕自身も、考えごとが行き詰まったときにこの本を開くことが多いです。 『ソロモンの指環』が面白いのは、動物行動の話がただの雑学で終わらないところで、読んでいるうちに「自分の見方の癖」に気づかされる点です。たとえば、魚同士の位置関係ひとつで愛情が一瞬で敵意に変わる、そんな具体的なシーンを知ると、人間関係にも「相手の行動の背景には、その種特有の文脈がある」という当たり前を思い出させられます。また、アクアリウムを余計に世話するとかえって壊してしまう場面は、仕事でも家庭でも、コントロールしすぎることの難しさとそっくりです。さらに、高等動物は檻の中では本来の姿を見せられないという指摘は、自分自身や周りの人に「無理な枠」を押しつけていないか考えるきっかけになります。 動物の話なのに、なぜか自分の生活にストンとつながってくる不思議な本です。自然のしくみを知ることで、人間の振る舞いも少しだけ立体的に見えるようになるので、「他者との距離感にいつも悩んでしまう人」には特に刺さると思います。
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多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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出版社による紹介
孵卵器のなかでハイイロガンのヒナが孵った。小さな綿毛のかたまりのような彼女は大きな黒い目で、見守る私を見つめ返した。私がちょっと動いて話しかけたとたん、ガンのヒナも私にあいさつした。こうして彼女の最初のあいさつを「解発」してしまったばかりに、私はこのヒナに母親として認知され、彼女を育てあげるという途方もない義務を背負わされたのだが、それはなんと素晴らしく、愉しい義務だったことか...「刷り込み」理論を提唱し、動物行動学をうちたてた功績でノーベル賞を受賞したローレンツ博士が、溢れんばかりの喜びと共感をもって、研究・観察の対象にして愛すべき友である動物たちの生態を描く、永遠の名作。
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