
21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由
佐宗邦威
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2015-07-22
この本について
仕事で新しい提案を求められているのに、会議では「結論と理由」をきれいに並べる話し方ばかり求められる……。頭ではもっと自由に考えたいのに、実際には部署間の立場の違いに飲まれたり、平均的なユーザー像ばかり見てしまって発想が固まること、けっこうあります。僕自身も、何か違うと思いながら同じ思考の型から抜け出せない感覚にずっと悩んでいました。 この本が効くのは、「どうやって思考の幅を広げるか」が具体的すぎるほど具体的に書かれているところです。たとえば、話を聞きながら自分なりに図で表してみること。トレーシングペーパーで線をなぞり直すこと。極端なヘビーユーザーや、まったく違う文化圏の事例を見にいくこと。どれも小手先ではなく、実際に“手を動かすと脳が切り替わる瞬間”を体感できる方法でした。単なるリサーチではなく、現場の一次情報を浴びるように拾いにいく姿勢も、読みながら「ああ、これが足りていなかった」と素直に思わされました。 特に、優れたデザイナーが「私が解決したい課題は…」から話し始めるというくだりは、自分の会議での話し方を見直すきっかけになりました。作ったものの説明ではなく、そもそもどんな問いに向き合っていたのかを共有するだけで、議論の空気が変わるあの感覚を思い出させてくれます。 今のやり方の延長では限界を感じているけれど、派手な自己啓発ではなく、ちゃんと地に足がついた「思考の鍛え方」を知りたい人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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