
叛逆航路 《叛逆航路》ユニバース (創元SF文庫)
アン・レッキー and 赤尾 秀子
累計読者数6
平均ハイライト数 6.8件/人
star総合評価 44/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 50%
この本について
仕事でも人間関係でも、「頭ではこうしたいと思ってるのに、結局動けないまま日が過ぎる」というモヤモヤってありますよね。考え続けて疲れてしまうけど、何を変えたらいいのかはよく分からない。自分もよくそこにハマります。 『叛逆航路』を読んでいて刺さったのは、感情や願望って放っておくと一瞬で消えてしまう“仮の存在”として描かれているところでした。行動につながらない思いは無意味、という冷たい話ではなく、むしろ「どうすれば行動につながるのか」を外側から照らしてくれる感じです。主人公が危険を承知で声を上げる場面も、勇気とか正義より前に、「声を出すとき人はどうためらうのか」という揺らぎが丁寧に描かれていて、自分の迷いと重なるんですよね。 もうひとつ印象に残ったのは、ジェンダーや文化の枠組みが“当たり前”として入り込んでしまう怖さです。作中の科学や社会制度は少しずつ歪んでいて、それが行動や判断を縛る。SFらしい世界観なのに、日常の思い込みの話として読めてしまうのが面白いところでした。自分の思考のクセに気づくきっかけにもなります。 行動に移せない理由を「自分の弱さ」とだけ片づけたくない人、あるいは、今の世界の“前提”を少し横から見てみたい人に刺さる一冊だと思います。SFだけど難解ではなく、むしろ今の自分の立ち止まり方を静かに整理してくれる物語でした。
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