
国家を考えてみよう (ちくまプリマー新書)
橋本治
筑摩書房 / 20160606
この本について
ニュースを見るたびに、「国家って結局なんなんだろう…?」とモヤっとすることありませんか。選挙に行くのは当たり前になったけど、国と自分の距離感はよく分からない。歴史の授業で習ったはずなのに、「国民国家」とか「領土としての国家」とか、いざ考えようとすると霧の中みたいで手がかりがないまま。僕も同じで、どこから整理すればいいのかずっと迷っていました。 橋本治さんの『国家を考えてみよう』は、その霧の入口に静かに手を添えてくれる本でした。何より効いたのは、「今の形の国家は意外と歴史が浅い」という視点です。国民国家が当たり前に見えている現代も、実は“国家”をめぐる考え方が二つ混在している。領土で縛るstateの発想と、国民を基盤にするnationの発想。この二つがどう重なり、明治以降の日本がどんな流れで“国家”を名乗るようになったのかを追うだけで、今の制度やニュースの受け取り方が少し落ち着いたものになります。 もう一つ大きかったのは、国家が「誰のものか」という問いが、昔は当然のように“支配者の家”だったという話です。家長制度の延長で国家をとらえる説明は、教科書よりずっと身体感覚に近くて、国民という言葉の登場がどれほど新しかったのかが腑に落ちました。ふだんの違和感の源が歴史の積み重ねにあると分かるだけで、「自分の感じていたズレは間違ってないんだ」と思えます。 政治には詳しくないけど、国という枠組みに振り回されている気がする人に刺さる一冊です。僕自身、完璧に理解できたわけではないけれど、「どこを見れば考え始められるのか」がようやくつかめた気がします。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの61%が集中しています。
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