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憲法の無意識 (岩波新書)

憲法の無意識 (岩波新書)

柄谷 行人

岩波書店 / 2016-04

累計読者数4
平均ハイライト数 69.3件/人
推定読了時間 約3時間59分
star総合評価 79/100
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この本について

政治のニュースを見るたびに、「なぜこの議論はいつもかみ合わないんだろう」とか、「九条って、みんな何を前提に話してるんだろう」といったモヤモヤが残ることがあります。自分も同じで、感情論と制度論がごちゃっと絡まったまま、どこを掘れば理解が進むのか分からずにいました。 『憲法の無意識』は、そのモヤモヤの“根っこ”を歴史と思想の流れから丁寧にほぐしてくれます。たとえば、象徴天皇という制度が戦後に突然生まれたわけではなく、島国ゆえに長く続いた「常態」だったこと。九条も外から与えられたものに見えながら、徳川期の平和観とつながる面があること。さらに、カント的な平和論が国際関係の波の中で周期的に浮上してくる理由──こうした説明が、ニュースだけ追っていても絶対に見えない背景を照らしてくれます。 読んでいると、いま起きている議論を「感情」ではなく「交換様式」や「ヘゲモニーの変化」といった視点で捉えられるようになるのが面白いところです。ITの発展がなぜ不況につながるのか、なぜ各国が防衛や力の議論に揺り戻されるのか、といった問いにも、思考の地図が一枚増える感覚があります。 制度や国際情勢をめぐる議論に、どこか“踏み落ちない”感じを抱えている人に刺さる本だと思います。自分も読んで、ニュースを見るときの目線が少し静かになりました。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

なぜ戦後七〇年を経てもなお、改憲は実現しないのか。なぜ九条は実行されていないのに、残されているのか。改憲、護憲の議論が見逃しているものは何か。糸口は「無意識」。日本人の歴史的・集団的無意識に分け入り、「戦争の末の」平和ではない、世界平和への道筋を示す。「憲法の無意識」が政治の危機に立ち現れる。

目次

憲法の意識から無意識へ 憲法の先行形態 カントの平和論 新自由主義と戦争
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