
罪の声
塩田武士
講談社 / 2019-05-15
累計読者数7
平均ハイライト数 4.3件/人
推定読了時間 約6時間6分
star総合評価 55/100
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この本について
理不尽な出来事に巻き込まれたとき、どう整理していいのか分からなくなる瞬間ってありますよね。仕事でも、ニュースでも、「なんでこんなことが起きるんだろう」と立ち尽くしてしまう。答えを誰かに丸投げしたくなる一方で、どこかに自分なりの納得を探してしまう。僕自身もずっとその繰り返しです。 『罪の声』が刺さるのは、事件そのものよりも、登場人物たちが“向き合い続ける姿勢”なんだと思います。真相を聞きに行くのは情報を得るためというより、「伝言ゲームでは真実が薄まる」という感覚への抗いに近い。あるいは、不幸の原因を丁寧にほぐしていく作業を、因数分解にたとえる人物のように、逃げずに細かく割り続ける姿に、自分の生活にも通じる何かを感じてしまう。 そしてこの物語は、大事件の裏側にいる“普通の人間”のちっぽけさを容赦なく描きます。大きな罪を生むのは特別な怪物ではなく、どこにでもいる人の歪みや弱さだという現実。その視点の変化は、誰かを単純に悪として切り捨てるより、自分の立場から世界をどう見直すかという問いにつながってきます。 冷静さと人間くささの両方で物事を見たい人に向いている作品です。真実の扱い方に迷ったとき、小さな光をくれる一冊でした。
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多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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出版社による紹介
「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、本屋大賞第3位。圧倒的な取材と着想で、昭和最大の未解決事件を描いた傑作長編小説。「これは、自分の声だ」――京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品からカセットテープとノートを見つける。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった――。
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