
さがしもの(新潮文庫)
角田 光代
新潮社 / 2008-11-01
累計読者数4
平均ハイライト数 3.3件/人
推定読了時間 約2時間18分
star総合評価 45/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 63%
この本について
人間関係で妙に気をつかいすぎたり、まだ起きてもいないことを勝手に想像してしんどくなるときってありますよね。相手の機嫌や未来の展開を読むことにエネルギーを取られすぎて、本題からどんどん離れていく感じ。僕もよくそこにハマってしまいます。 角田光代さんの『さがしもの』を読んでいると、その「考えすぎて疲れる感じ」をそっとほどいてくれるような瞬間が何度もありました。たとえば、起きてもいない別れを恐れて身動きが取れなくなるあの感じに対して、「できごとは起こってしまえばただのできごとなんだ」という視点が出てきます。これは大げさな慰めではなく、日常の小さな場面でもふっと効いてくる言葉でした。そして、酸素マスク越しに「むかつくことはむかつくと言ったほうがいい」と話すおばあちゃんのシーン。あれは、人との関係をきれいに整えようとしすぎる自分に、ちょっと肩の力を抜けと言われているようで、刺さる人には深く刺さると思います。 この短編集は、状況をドラマチックに変えるというより、日々の思考の癖を少し横から照らしてくれる感じの本です。相手や未来を過度に想像して自分だけ疲れてしまうタイプの人には、特に静かに効いてくると思います。自分の中でざわついていたものが、読み終わる頃には少し輪郭を変えているはずです。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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出版社による紹介
「その本を見つけてくれなけりゃ、死ぬに死ねないよ」、病床のおばあちゃんに頼まれた一冊を求め奔走した少女の日を描く「さがしもの」。初めて売った古本と思わぬ再会を果たす「旅する本」。持ち主不明の詩集に挟まれた別れの言葉「手紙」など九つの本の物語。無限に広がる書物の宇宙で偶然出会ったことばの魔法はあなたの人生も動かし始める。『この本が、世界に存在することに』改題。
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