
デリダ 脱構築と正義 (講談社学術文庫)
高橋哲哉
講談社 / 2015-05-08
累計読者数9
平均ハイライト数 25.2件/人
推定読了時間 約4時間42分
star総合評価 65/100
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この本について
日々、何かを判断したり、人の言葉に応えたりするたびに、「これで良かったのか」とうっすら後悔が残ることがあります。自分の立場や前提がどこか偏っている気がするのに、それをどう扱えばいいのか分からないまま時間だけが進んでいく感じです。僕も仕事で意見を求められる場面ほど、このモヤモヤに飲み込まれます。 『デリダ 脱構築と正義』を読むと、そのモヤモヤを無理に解消しなくていいのだと少し肩の力が抜けます。たとえばデリダが語る「同時に応えることは不可能」という指摘は、正しさを主張しきれない自分の弱さではなく、むしろ人が判断するという行為に本質的に含まれている構造だと教えてくれます。また、言葉や制度がどれも「きれいな出発点」から始まっていないという視点に触れると、自分の判断もどこかから継承したものだと気づき、少しだけ慎重になるし、同時に少しだけ自由になります。 読み進めるほど、デリダのいう「決定不可能でも決めなければならない」という矛盾の中で生きる感覚が、むしろ現実的なのだと分かってきます。結局のところ、この本は正義や言葉を大きく語る前に、「自分がどんな前提に立っているか」を静かに点検するための道具に近いと思います。 自分の判断や正しさに、ほんの少し不安を抱き続けている人に刺さる一冊です。
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出版社による紹介
ポスト構造主義を代表する哲学者、ジャック・デリダ。ロゴス中心主義が「まったき他者」を排除・隠蔽してきた歴史を暴き出した尖鋭で長大な問いかけは、我々に影響を与え続けている。脱構築、散種、差延をはじめとする独創的な概念を生み出した思想の核となる「哲学的」モチーフをとらえ、彼が呈示した「他者との関係としての正義」を潜在的・顕在的に追究する。
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