ヨムナビ
この人を見よ (光文社古典新訳文庫)

この人を見よ (光文社古典新訳文庫)

ニーチェ and 丘沢 静也

講談社 / 1973-02-15

累計読者数4
平均ハイライト数 14.5件/人
推定読了時間 約2時間54分
star総合評価 59/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 56%

この本について

なんとなく、自分の判断や価値観が「借り物」になっている気がする時ってありませんか。誰かの正しさに合わせるほど、生きやすさよりも窮屈さのほうが先に来てしまう感じ。その一方で、じゃあ自分の基準って何なんだろう、と考え始めると、途端に霧の中に放り出されたようにもなる。僕もずっとその往復のなかでもがいてきました。 『この人を見よ』が面白いのは、ニーチェがそこでいきなり「正しい道」を教えようとしないところです。むしろ、自分の中に育っていくものをどうやって邪魔せずに待つか、という姿勢のほうが強い。大げさな言葉に飛びつかず、アイデアがゆっくり形をつくるのを見守る態度。あるいは、自分に余計な攻撃を浴びせないために「ノーを言い続けない場所から離れる」という、現実的で生活に落とし込みやすい感覚。読んでいると、価値観を塗り替えるというより、行動の筋肉の使い方が少し変わるような読後感があります。 一方で、人間や道徳を突き放すような表現も多いのに、不思議と冷たさを感じないのは、「ルサンチマンから魂を自由にする」という視点が通底しているからかもしれません。敵意に反応し続ける疲れを知っている人ほど、この部分がやけに静かに染みる気がします。 自分の価値観をつくり直したいけど、自己啓発のテンションには乗れない──そんな人に刺さる一冊です。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

ニーチェ and 丘沢 静也の他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

人はいかにして、自分が本来あるところのもの=超人になるのか? いかにしてニーチェが、ニーチェその人となったのか? プラトン哲学、キリスト教、近代とドイツとを相手に鉄槌で哲学する一個の運命、ディオニュソス、ニーチェ。稀有の個性のニーチェ・44歳、発狂直前、荘重と放縦、賛歌と諧謔の交錯する筆致で、自己と自己の著作について喝破した「破天荒な」自伝。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要