
つながる脳科学 「心のしくみ」に迫る脳研究の最前線 (ブルーバックス)
理化学研究所脳科学総合研究センター
この本について
「なんで急に昔の記憶がよみがえるんだろう」とか、「感情だけが先に湧いてきて理由がつかめない」とか、日常でふと立ち止まる瞬間ってありますよね。知識として脳の仕組みを知ってはいても、自分の体の中で実際に何が起きているのかをイメージできないまま、なんとなくモヤモヤを抱えてしまう。僕もずっとそうでした。 この本は、専門的な研究の最前線を扱いながらも、記憶や感情がどんな物理的変化として脳に刻まれるのかを、細かいメカニズムを丁寧に積み上げて説明してくれます。ニューロンが数千の入力をさばいて発火を決める様子や、電気信号が化学信号に変わってまた電気に戻るという複雑さを知ると、「思い出す」という行為そのものが、けっして曖昧な気分の問題ではないことがわかります。また、海馬と扁桃体が記憶と感情をどう分担しているか、刺激のきっかけでエングラムが再び発火するとはどういうことかが具体的に描かれていて、日常の体験の裏側にある動きを立体的に理解できるようになります。 読み終わるころには、自分の心の揺れを「仕組みのある現象」として捉えられるようになっていて、不安が薄れるというより、少し距離を置いて観察できるようになる感覚がありました。感情に振り回されやすい人よりも、「仕組みを知ることで落ち着きたい人」に特に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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