
コスパ飯(新潮新書)
成毛眞
新潮社 / 2017-04-17
この本について
外で何を食べても同じに感じる時期ってありませんか。忙しさに飲まれて、食事がただの「補給作業」になってしまうというか。そんなときにふと、誰かが語る“食べ物の裏側”に触れると、急に日常が立体的に見えることがあります。最近この本を読んでいて、まさにそんな感覚を思い出しました。 たとえば、アスパラが白から緑に変わっていったのは物流発展の証だという話。サンマの刺身が家で食べられるのもクール宅急便のおかげだという話。知ってどうなるわけでもないけど、知ることで「いま目の前の一皿」がちょっと違った顔を見せてくれる。自分が食べているものの背景がわかるだけで、単なる食事がちゃんと「生活の一部」に戻ってくる感覚がありました。 また、著者が「帰れる場所」と呼ぶ行きつけの店の話や、すじこ派であることを熱弁するくだりも、肩の力が抜けていて良いんです。結局、人の好きなものって理屈じゃないし、そこに自分の基準を持てるかどうかで日々の満足度って変わるんだよな、と。フリーズドライ食品や調味料の裏にある技術の話も、普段お世話になっているものを見直すきっかけになりました。 大げさな“食の哲学”ではなく、生活の中で「なんとなく選んでいたものの理由を言語化したい人」に刺さる本だと思います。僕自身、読み終えたあとに、家の調味料棚と、自分の定番にしたい食べ物をあらためて見直しました。そんな小さな変化を求めている人には、きっとちょうど良い距離感の一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
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