
朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論 (朝日新書)
橘 玲
株式会社朝日新聞出版 / 2018-06-13
この本について
社会や政治の話になると、どこか自分の立ち位置が分からなくなることがあります。リベラルとか保守とか言われても、実感とつながらないというか、「なんでこんなにみんな怒っているんだろう」というモヤモヤだけが残る、あの感じです。仕事でも生活でも、分断の空気だけがじわっと近づいてきて、自分は何を基準に考えればいいのか分からなくなることが多くて。 『朝日ぎらい』は、そんな「どこからこの空気は来ているのか」を、無理に結論へ誘導せず、構造から見せてくれる本でした。特に、知識社会化が進むほど脱落する人が増えること、その怒りが右傾化や反知性主義につながるという説明は、ニュースで見かける出来事の背景をスッと結びつけてくれます。また、愛や正義が分断を深めるという一見逆説的な話も、脳の働きや共同体のメカニズムから語られるので、単なる道徳論とは違う手触りがありました。自分がなぜ特定の主張に過敏に反応してしまうのか、感情の仕組みとして腑に落ちる瞬間が多いです。 政治思想を4つの軸に分けて整理してくれるところも、SNSで飛び交う言葉を自分の頭で扱えるようになる助けになりました。「偏りなく考えよう」ではなく、「そもそも何がぶつかっているのか」を理解するだけで、日々のニュースの見え方が少し変わります。 社会の空気に置いていかれている気がする人、自分の感情の揺れを一段外側から見たい人には特に刺さると思います。自分の思考をいったん整地してくれる一冊でした。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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