
大常識(新潮新書)
百田尚樹
新潮社 / 2023-11-17
この本について
ニュースを見ていると、「なんでこんな話になるんだろう…」と置いてけぼりになることが多くありませんか。正しさがぶつかり合っていて、どこで線を引けばいいのか、自分の中の基準もぐらつく時があります。とはいえ、誰かの強い主張にそのまま流されるのも違う。そんなときに、自分の感覚を一度フラットに点検するきっかけとして読んだのがこの本でした。 読者の方が保存していた部分を見ると、政治的な主張そのものよりも、「なんでこういう歪みが起きるのか」「どうしてこんなズレた判断になるのか」という違和感に反応している気がします。たとえば税金の使い方に対する感覚の鈍さとか、制度の名目と実際の現場のギャップとか、ルール運用のちぐはぐさとか…。本書はその“モヤモヤの正体”を、著者の視点でかなりストレートに切り取っていて、賛否は分かれる表現も多いのですが、読みながら「こういう見え方もあるのか」と一歩引いて物事を見る練習にはなりました。 特に効いたのは、社会問題を語るときにどうして極端な意見が増えてしまうのか、その理由を具体的な事件や制度の話を通して考えられる点です。自分が日々感じている小さな違和感の背景が、意外と構造的な話に結びついていたりして、視野が少し広がりました。もちろん、ここに書かれている意見に全面的に同意する必要はありません。むしろ「自分ならどう考えるか」を確かめるための材料として読むのがちょうどいいと思います。 社会の空気感にモヤモヤしていて、でも単純な正義やスローガンでは片付けたくない人に刺さる本です。自分の立ち位置を見直す作業に、静かに役立ってくれました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
読書の順序
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