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海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)

海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)

百田尚樹

累計読者数15
平均ハイライト数 4.2件/人
推定読了時間 約7時間36分
star総合評価 47/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 30%

この本について

仕事で大きな判断を迫られたり、部下や仲間を守りたいと思いながらも、自分にそんな力があるのか不安になることってありますよね。私自身も、現実の数字や状況に押されると、「理想だけ語っても仕方ない」と内心あきらめに寄りかけることがあります。ただ、この本の鐡造の姿勢を読むと、その迷いに少しだけ風が通る感じがありました。 読者の方が抜き出していたのは、「人を財産と見る視点」や「自分の覚悟が相手に伝わるかどうか」という場面ばかりで、きっとそこに今の悩みが重なるのだと思います。鐡造も決して迷わない人ではなく、埠頭で海を眺めながら、自分の選んだ道が正しかったか立ち止まっています。ただ、それでも人を切り捨てない判断をし、年老いた身体で全国を巡って仕事を探しに行く。そういう「態度」が周りの覚悟を引き出していく描写が、この作品の一番効くところだと感じました。 もう一つ心に残るのは、商人として何を軸にするかを真正面から問う場面です。利益や効率では割り切れない局面で、どう踏ん張るか。鐡造が教授の言葉から「自分がやるべき商い」を見つけていく過程は、今の仕事に意味づけができず迷っているとき、少し背中を押してくれます。 組織の中で役割に迷っている人、人を守りたいけれど自分も揺れている人には特に刺さると思います。物語として読める一方で、明日どう振る舞うかに静かに影響が出る一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

敗戦の夏、異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、なにもかも失い、残ったのは借金のみ。そのうえ石油会社大手から排斥され売る油もない。しかし国岡商店は社員ひとりたりとも馘首せず、旧海軍の残油集めなどで糊口をしのぎながら、たくましく再生していく。20世紀の産業を興し、人を狂わせ、戦争の火種となった巨大エネルギー・石油。その石油を武器に変えて世界と闘った男とはいったい何者か―実在の人物をモデルにした本格歴史経済小説、前編。
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