
下町ロケット ヤタガラス
池井戸潤
小学館 / 2021-09-12
累計読者数10
平均ハイライト数 7.3件/人
推定読了時間 約5時間24分
star総合評価 55/100
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この本について
仕事で判断を迫られたり、組織の事情に巻き込まれたりすると、「結局なにが正しいんだろう」と胸の奥がざらつくことがあります。理念を語りたい気持ちと、現実の数字や力関係とのあいだで揺れるとき、自分の立ち位置が急にあいまいに見えてきたりもします。僕もそこでもがくタイプで、この本の抜粋を見たとき、読んだ人が同じところで立ち止まったのがよくわかりました。 『下町ロケット ヤタガラス』は、正義や使命を豪快に賛美する物語というより、迷いながら働く人間のリアルが丁寧に描かれています。「理念と金儲けは必ずしも一致しない」「使う人に寄り添うことが大切」「世の中の都合に負けそうになる」といった言葉が刺さるのは、私たちが日常で同じ問いを抱えているからだと思います。特に、目の前の業務で手一杯になりながらも、本当はもう少し遠くの目的を見たい人には、キャラクターの葛藤がそのまま自分の姿に重なるはずです。 この物語が効くのは、正しいことをしたい気持ちと、現実を前に折れそうになる瞬間が何度も出てくるからです。理念を貫くには何が必要なのか、逆にどこまで現実と折り合えるのか、登場人物たちの揺れを追うことで、自分の中の「芯」の形が少しだけ見えやすくなる。悩みながら働くのは悪いことじゃないし、迷いの中にも進むための視点があるんだと自然に気づかされます。 仕事の判断で立ち止まりやすい人に、とても静かに効く一冊です。
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出版社による紹介
宇宙から大地へ。大人気シリーズ第4弾! 宇宙(そら)から大地へ――。 大型ロケット打ち上げの現場を離れた帝国重工の財前道生は、準天頂衛星「ヤタガラス」を利用した壮大な事業計画を立案。折しも新技術を獲得した佃製作所とタッグを組むが、思いがけないライバルが現れる。 帝国重工社内での熾烈な権力争い、かつて袂を分かったエンジニアたちの相剋。二転三転するプロジェクトに翻弄されながらも、技術力を信じ、仲間を信じて闘う佃航平と社員たち。信じる者の裏切り、一方で手を差し伸べてくれる者の温かさに胸打たれる開発のストーリーは怒濤のクライマックスへ。 大人気シリーズ第4弾! この技術が日本の農業を変える――。 ※この作品は単行本版『下町ロケット ヤタガラス』として配信されていた作品の文庫本版です。
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