
投資型医療 医療費で国がつぶれる前に
武内和久、山本雄士
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2017-09-14
この本について
病院に行けばなんとかしてくれる、そう思いつつも「そもそも自分は病気になる前に何ができるんだろう」とモヤモヤすることがあります。健康診断で予備群と言われても、結局は冊子を渡されて「気をつけてください」で終わるあの感じ。医療のことをもっと主体的に考えたいのに、どこから手をつければいいのかよくわからないまま、毎年の保険料だけは上がっていく。個人的にも、この違和感を言語化できずにずっと放置していました。 この本がよかったのは、「なぜ医療が“治療中心”のまま止まっているのか」を、仕組みと現実を通して丁寧に説明してくれるところです。たとえば、予備群の段階では医療がほとんど動き出さない理由や、「病気にならないとお金が回らない」という構造がどう患者の行動にも医療者の行動にも影響しているのか。読んでいるうちに、自分が感じていた無力感は個人の問題じゃなく、仕組みの副作用だったのだと腑に落ちました。さらに、健康を“資産”として扱う視点を持つと、検査や治療を受けること自体の意味づけが変わっていきます。「病気になったら医療に頼る」ではなく、「病気にさせない医療にどうアクセスするか」を考えられるようになる感覚です。 医療制度の大きな話をしているようで、実は日々の生活での選び方が変わる本でした。診察室での違和感、予防に関する不透明さ、医療の価値が見えづらいことにストレスを感じている人には特に刺さると思います。私のように「医療をうまく使えていない気がする」と悩んでいる人には、現実的な視点を取り戻させてくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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