
神様のカルテ2 (小学館文庫)
夏川草介
小学館 / 2013-01-09
累計読者数6
平均ハイライト数 5.3件/人
推定読了時間 約4時間28分
star総合評価 53/100
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この本について
仕事でも家庭でも、自分の役割を守ろうとすると、どこかで“人としての自分”を置き去りにしてしまうときがあります。目の前のタスクに追われながら、そもそも自分は何を大事にしたかったんだろう、とふと立ち止まってしまうあの感じ。理想なんて語る余裕もないし、かといって「やりたいことを見つけろ」と言われても困る。このあたりのモヤモヤに、静かに手を伸ばしてくれるのが『神様のカルテ2』でした。 この本の人物たちは、立派なことを言うわけでも、劇的に成長するわけでもありません。むしろ、医師である前に人間であることの不器用さや弱さが、淡々と描かれています。でもその中で、「良心に恥じずに働くとはどういうことか」とか、「理想論がバカバカしく思えても、それを掲げないと立っていられない場面があること」とか、働く自分にもそのまま響く言葉が当たり前のように置かれている。読むというより、横からそっと覗き込むような距離感で、自分の姿が返ってくる感じがありました。 特に、夢や理想を“持っているかどうか”よりも、今目の前にあることを丁寧に続けていくうちに、それが自然と夢に変わっていく、という視点は救いに近いものがありました。やりたいことが見つからない焦りより、今日の一歩を積み重ねることに意味がある、と言ってもらえた気がします。 こんなふうに、理想と現実のあいだでもがきながら働いている人に、静かに効いてくる本です。
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出版社による紹介
医師の話ではない。人間の話をしているのだ。 栗原一止は夏目漱石を敬愛し、信州の「24時間、365日対応」の本庄病院で働く内科医である。写真家である妻・ハルの献身的な支えもあり、多忙な日々を乗り切っている一止に、母校の医局からの誘いがかかる。今の病院で一人でも多くの患者と向き合うか、母校の大学病院で最先端の医療を学ぶか。一止が選択したのは、本庄病院での続投だった(『神様のカルテ』)。 新年度、内科病棟に一止の旧友・進藤辰也が東京の病院から新任の医師としてやってくる。かつて進藤は“医学部の良心”と呼ばれていた。しかし、彼の医師としての行動は周囲を困惑させるものだった。そして、さらに大きな試練が一止たちを待ち受けていた――。
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