
組織は変われるか ― 経営トップから始まる「組織開発」
加藤雅則
英治出版 / 2017-12-13
この本について
マネジメントをしていると、「方針は伝えているはずなのに、なぜか動かない」「自分も忙しいのに、現場の不満だけが溜まっていく」みたいなモヤモヤにぶつかることが多いと思います。僕自身もそうで、結局どこから手をつければいいのか分からなくなる瞬間があります。 この本が面白いのは、解決策を“個人の能力”に求めないところです。読者の方が保存していた抜粋にもありましたが、上級役員が「伝えているつもりだったけど、伝わっていなかった」と気づく場面や、声を上げたくても「受け止めてもらえるか不安」で踏み出せない社員の存在など、組織のズレを“構造として”扱うんですよね。現場を叱っても何も変わらない理由が、自然と腑に落ちてきます。また、役員合宿や部長同士の対話が、単なるイベントではなく「自分ごと化」を促すための仕掛けとして描かれていて、抽象論ではなくプロセスの泥臭さが伝わります。無責任さをあえて許容してアイデアを出させるワークの話も、現場での発想の詰まりに心当たりがある人ほど刺さるはずです。 組織を変えると言いながら、実際には「誰の抵抗がどこから生まれているのか」に踏み込めていない人に、静かに効く一冊だと思います。上から下までみんなが意図せず共犯者になっている、という視点が持てると、責める気持ちよりも対話の余白が生まれるはずです。こういう悩みを抱えている管理職の方には、かなり深く刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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