
抗生物質と人間-マイクロバイオームの危機 (岩波新書)
山本 太郎
岩波書店 / 2017-09
累計読者数4
平均ハイライト数 3.5件/人
推定読了時間 約3時間24分
star総合評価 33/100
boltライト読書型
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この本について
日常的に使われる薬や医療の「当たり前」が、じつはどれくらい身体に影響しているのか。そんなことをなんとなく気にしつつ、深掘りしないまま過ごしてしまうことがあります。抗生物質もそのひとつで、便利さと不安のあいだで揺れたまま、明確な判断軸を持てずにいる人は多いと思います。僕自身もそのタイプでした。 この本が面白いのは、「抗生物質は効くか効かないか」みたいな単純な議論をしないところです。生後半年の投与が肥満傾向につながるというデータや、共生細菌が免疫を支えているという話は、ふだん見えていない“身体の背景”を教えてくれます。また、結核の歴史や緑膿菌のエピソードを読むと、抗生物質が登場する前後で人間の生と死がどう変わったのかが立体的に見えてきて、今の医療がどれだけ危ういバランスの上に成り立っているのかも実感できます。薬に頼ること自体を否定するわけではなく、どの場面で何に気を付けるべきか、現実的な目線で考え直すきっかけをくれる本です。 医療を「安全だから使う」ではなく、「どう成り立っているのか理解した上で使いたい」という人にはとても刺さると思います。体調管理について悩んでいるときほど、こういう歴史と科学を行き来する読み物が、意外と自分の基準を整えてくれる気がします。
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出版社による紹介
拡大する薬剤耐性菌、増加する生活習慣病。その背後には抗生物質の過剰使用がある。撹乱され危機にさらされるヒト・マイクロバイオーム。万能の薬はいまや効力を失うだけでなく、私たちを「ポスト抗生物質時代」に陥れつつある。最新の科学的知見をもとに、その逆説の意味を問う。
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