
偉人たちのあんまりな死に方 ツタンカーメンからアインシュタインまで (河出文庫)
ジョージア・ブラッグ、梶山あゆみ
河出書房新社 / 2018-01-10
この本について
仕事でも日常でも、うまくいかない理由が自分でもよく分からないときってありますよね。人間ってそんなに合理的じゃないし、むしろ「なんでそんな判断したの…?」みたいなところに自分の弱さが出てくる気がします。最近そのモヤモヤを抱えたまま読むにはちょうどよかったのが、『偉人たちのあんまりな死に方』でした。歴史に名を残す人たちでさえ、迷ったり、勘違いしたり、時代の限界に巻きこまれたりしている。その“人間くささ”が想像以上でした。 たとえば、医者たちが瀉血を正解だと信じてワシントンから2リットル以上も血を抜き続けたり、エジプトでは脳より心臓を大事にしていたせいで鼻から針を入れて脳をかき出していたり、ベートーヴェンが巨大なスポンジみたいに膨らむまで治療されたり。読者が保存していたのも、そういう「人はこんなにも間違える」という瞬間ばかりで、そこに妙なリアリティがあるんですよね。歴史の偉人だからといって特別なわけじゃなく、むしろ私たちと同じように、時には道を誤りながら生きていたんだなと感じます。 この本がいいのは、失敗談や最期の姿を笑いものにするためじゃなくて、時代背景や誤解、迷信、思い込みがどう人を動かしていたかが淡々と描かれているところです。人間って「そのときの正解」だと思って選んだ行動が、実はズレていることがある。自分も同じだな、と少し肩の力が抜けました。歴史を読むというより、人の弱さと限界をのぞく感じに近いです。 自分の判断にときどき自信がなくなる人、過去の自分の失敗を思い出して落ちこみがちな人には、意外とこの本が刺さると思います。偉人たちの“あんまりな結末”を眺めながら、まあ人間ってこんなもんだよな、とどこか静かに笑える一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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