
実戦 商品開発マーケティング戦略
佐藤義典
日本能率協会マネジメントセンター / 2018-07-13
この本について
商品づくりの相談を受けていて、よく出てくるのが「それなりに良いものを作ったはずなのに、なぜかお客様が振り向かない」というモヤモヤです。自分でも、意気込んで仕上げた企画ほど空振りすることがあって、原因を言語化できずに引きずる時間が長かったりします。 この本が刺さったのは、「お客様が価値を感じるのは“使う瞬間”しかない」という当たり前のようで見落としがちな視点を、徹底して突きつけてくるところでした。機能を盛れば安心するけれど、それは往々にして“お客様にとって無価値な性能競争”でしかない。著者が何度も強調する「価値は使い方に現れる」という一文は、僕にとってかなりの手痛い一撃でした。実際の使用シーンを想像していない商品は、どう頑張っても「うれしさ」につながらないんですよね。 さらに、フリクションボールの例が腑に落ちました。「消せる」という機能そのものよりも、手帳の予定が変わってもストレスなく直せる“使い方のうれしさ”を起点に発想している。ここを軸にした途端、競合に対してどんな強みを持てるか、そしてその強みを競合が簡単にマネできない理由(独自資源)までスッと繋がっていく感じがあります。一貫性のない戦略の怖さも、逆にどう整えればいいかも、実例のおかげで想像しやすいです。 自分の企画が「なんとなく良さそう」から抜け出せていない気がする人、あるいは顧客の使い方に妙な手応えのなさを感じている人には、静かに効く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの67%が集中しています。
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