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セゾン 堤清二が見た未来

セゾン 堤清二が見た未来

鈴木 哲也

日経BP / 2018-09-21

累計読者数7
平均ハイライト数 29件/人
推定読了時間 約4時間4分
star総合評価 73/100
trending_up後半加速型
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この本について

仕事で意見を通すにも、チームで動くにも、「自分の裁量なんてたかが知れてるな」と感じる瞬間ってありますよね。上からの指示をこなすだけになってくると、工夫する余白がなくなって、気づけば仕事そのものが平板になっていく。自分でも「これじゃ誰がやっても同じだよな」と思ってしまう、あの感覚です。 『セゾン 堤清二が見た未来』を読んで面白かったのは、そういう“現場の手触り”に真正面から向き合っていた経営者がいた、という発見でした。たとえばショップマスター制度。年齢も役職も超えて、その売り場を一番よく知っている人に全権を渡す。きれいごとではなく、実際に売り場の仕入れからディスプレイまで任せるという、現場にとっては覚悟を問われるやり方です。でもその「任される感じ」が、創意工夫を呼び戻す力になる。読んでいて、自分の仕事でも“判断する権利を取りに行く姿勢”をもっと持っていいのかもしれない、と素直に思いました。 もう一つ刺さったのは、「モノではなく生活そのものを提案する」という考え方。無印良品の話に象徴されていますが、彼らは商品を売りたいのではなく、生活の選び方を見せようとしていた。仕事でも同じで、目先のアウトプットだけに追われていると「そもそもこれ、誰のどんな生活に役立つんだっけ」という目線が抜けがちです。堤清二が示していたのは、その“視点を取り直す”ための問いの立て方に近いものだと感じました。 今の仕事に少し閉塞感がある人や、チームの文化を変えていきたい人には、静かに効いてくる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

無印良品、ファミリーマート、パルコ、西武百貨店、西友、ロフト、そして外食チェーンの吉野家――。 いずれも日々の生活でなじみのある企業であり、知名度の高いブランドだ。 これらの企業が、かつて同じグループに属していたことを、知らない世代が増えている。 これらはいずれも、堤清二という男が一代でつくり上げた「セゾングループ」という企業集団を構成していた。 小売業にとどまらず、クレジットカードや生命保険、損害保険などの金融業、ホテルやレジャー、食品メーカーまで、多様な事業を展開してきた。 2000年代、セゾングループは解体された。だがそれぞれの企業を見れば、堤が育てたセゾングループの価値がより鮮明に分かるはずだ。 現代の消費市場をリードするのは、米アマゾン・ドット・コムに代表されるIT企業だ。 インターネット通販やスマートフォンが爆発的に普及したことで、消費スタイルも根底から変わりつつある。 ものを所有しないシェア消費や個人間売買など、新たな流れが広がっている。 大きな変化が起こっているのは確かだが、人々の生活意識や買い物のスタイルがこれからどう変わっていくのかについては、企業も消費者も視界が晴れない。 そんな中で、堤とセゾングループがかつて持っていた特有のエネルギーを検証することは、未来の消費の行方を知る大きなヒントとなるはずだ。 新たな価値を生み出す発想力や、現状を否定してイノベーションを起こす柔軟性――。 閉塞感が漂う現代だからこそ、セゾングループのかつての哲学を掘り起こし、分析することに大きな意味がある。
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