
ニッポン2021-2050 データから構想を生み出す教養と思考法 (角川書店単行本)
落合 陽一 and 猪瀬 直樹
KADOKAWA / 2018-10-31
この本について
仕事でも生活でも、「自分は何を基準に判断しているのか」があいまいなまま動いてしまうことがあって、後からモヤッとすることがあります。やるべきことは山ほどあるのに、結局どれも腰が重くなる。そもそも何を考えればいいのか、という根っこの部分が見えないままなんですよね。 『ニッポン2021-2050』を読んで感じたのは、そのモヤモヤの多くは“視点の固着”から生まれている、ということでした。歴史やデータをどう読むか、新しい技術が人間の姿をどう変えるか、そして私たち自身の判断がどこから来ているか。著者の二人は、抽象論ではなく具体的な出来事から「物の見方」をずらしてくれます。たとえば、戦争を「誤った決断」ではなく「不決断の連鎖」と捉え直す視点や、自分とは何かを悩むより“手を動かしながらできることを積む”という姿勢は、そのまま日常の判断にも置き換えやすいものです。 読み進めるうちに、未来を予測するためではなく、「いまの自分はどんな前提で動いているのか」を確かめるための道具がそろっていく感覚がありました。省庁をまたぐ問題が放置される構造、言葉の精度が思考の精度に直結すること、そして経験を積むことで能力差が生まれるという考え方。どれも個人レベルの悩みに落とし込めるので、読む負荷は重くないのに、思考の奥行きだけはしっかり残る本でした。 「判断の基準を自分で育てたい人」に静かに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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