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西田幾多郎 言語、貨幣、時計の成立の謎へ (角川ソフィア文庫)

西田幾多郎 言語、貨幣、時計の成立の謎へ (角川ソフィア文庫)

永井 均

KADOKAWA / 2018-11-22

累計読者数4
平均ハイライト数 44.5件/人
推定読了時間 約1時間40分
star総合評価 70/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 31%

この本について

最近、「自分が何者なのか」を考えても、結局いつも同じところをぐるぐる回っているような感覚がありませんか。仕事の役割や性格診断のラベルを外したときに残る“私”って何なのか、そもそもそんなものはあるのか……と考え始めると、だんだん言葉の足場がなくなってくるあの感じです。 永井均『西田幾多郎 言語、貨幣、時計の成立の謎へ』は、その“足場がなくなる瞬間”そのものに正面から向き合う本でした。抜粋にもあるように、「私」は主語ではなく、出来事が“於いてある”場所だという視点に触れると、普段当たり前に使っている言葉が、実は世界の成り立ちと深く結びついていることに気づかされます。そして、他者と言語の成立が同時だという話は、人と向き合うときに感じるあの“距離の正体”を説明してくれるようで、妙に腹に落ちました。さらに、純粋経験そのものが言語を可能にしているという議論は、「経験をどう言葉にするか」で悩んできた人にはひとつの救いになると思います。 読みながら、自分の輪郭が曖昧になるのに、同時に“世界の見え方”が少しだけクリアになる。不思議な読後感のある一冊でした。自分の存在をラベルで確定したくない人、あるいは言葉の裏にある感覚の層を知りたい人に刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

私の底に汝があり、汝の底に私がある——。「私」と「汝」がともに「彼」に変容することが、言語の成立ということなのだ。西田哲学を他の哲学論と丁寧に比較、論じながら独自の永井哲学を展開。さらに文庫版付論・時計の成立「死ぬことによって生まれる今と生まれることによって死ぬ今」で、マクタガートの「時間の非実在性」の概念を介在させ、考察を深めた。無と有、生と死の本質にせまる圧倒的な哲学書。NHK出版『シリーズ・哲学のエッセンス 西田幾多郎<絶対無>とは何か』に新しく付論を加えて文庫化。
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