
別冊NHK100分de名著 ナショナリズム
大澤 真幸, 島田 雅彦, 中島 岳志, and ヤマザキ マリ
NHK出版 / 2020-08-25
累計読者数18
平均ハイライト数 17.4件/人
推定読了時間 約2時間22分
star総合評価 48/100
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この本について
最近、人や国にまつわる話題を見るたびに、「自分がどこに立って世界を見ているのか」がよく分からなくなることがあります。国籍とか文化とか、気にしていないつもりでも、ふとした瞬間にそこに縛られている自分に気づくような感覚です。そんなモヤモヤを放置できなくて手に取ったのが、この『ナショナリズム』でした。 読んでみて意外だったのは、「国民」という存在が、実はかなり“想像の産物”としてつくられているという指摘でした。互いに一生会うことのない人たちを、あたかも同じ共同体として思い描くためには、どこか超越的な視点を持つ必要がある。その仕組みを、小説の「この間」という言葉にまで立ち返って説明してくれるので、日常の感覚と結びつけて理解できるんです。また、出版というテクノロジーが“国の言葉”を形づくり、それが人々をゆるく一つにまとめていく流れも丁寧に語られていて、自分が普段使っている言語にも歴史的な力があるのだと気づかされました。 この本の良さは、ナショナリズムを善悪で切らず、「どういう視点で世界を見てしまっているのか」を静かに照らしてくれるところにあります。社会の空気に少し疲れたとき、自分の立っている位置をいったん外側から見直したい人に刺さると思います。
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出版社による紹介
唾棄すべき軍国主義なのか? それとも誰もが持つべき愛郷心なのか? かつて「21世紀には滅んでいる」といわれたナショナリズム。ところが世界はいまも、自国ファーストや排外主義にまみれている--。今年の元旦に放送され、話題となった特別番組「100分deナショナリズム」。4人の論客がナショナリズムを読み解くための入り口となる名著を持ち寄って議論した。大澤真幸氏が『想像の共同体』(ベネディクト・アンダーソン)を、中島岳志氏が『昭和維新試論』(橋川文三)を、島田雅彦氏が『君主論』(マキャベリ)を、ヤマザキマリ氏が『方舟さくら丸』(安部公房)を。この番組をベースに追加取材をして編んだ本書は、これら4つの作品を通して「国民・国家」とリアルな「わたし」との関係を考えてゆく。
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