
悲観する力 (幻冬舎新書)
森博嗣
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推定読了時間 約4時間36分
star総合評価 79/100
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この本について
仕事でも人間関係でも、ちゃんと考えて動いているつもりなのに、なぜか想定外に振り回される。しかも、感情が先に立つと判断がぶれて、あとから「なんであんなに焦ってたんだろう」と落ち込む。そんな自分にうんざりしつつも、じゃあどうすればいいのか……という迷いは、僕もよく抱えています。 森博嗣さんの「悲観する力」は、そのモヤモヤを無理に励まさず、もう少し冷静に扱えるようにしてくれます。悲観といってもネガティブ思考ではなく、未来の“不確実さ”をちゃんと織り込む姿勢のこと。例えば、リンクが増えるほど失敗の確率が上がるという話は、予定通り進まない自分を責めすぎないための視点になりますし、感情が強いときほど近いものしか見えない、という指摘は、焦りとの付き合い方を変えてくれます。さらに、「自分はこれで精一杯だ」と認めることの大切さは、他者評価に振り回されがちな人ほど胸に刺さるはずです。 僕自身、うまくいく保証がない作業に向き合うとき、この本の“運を天に任せられるところまで考える”という姿勢に救われました。完璧に予測するのではなく、失敗の芽に早く気づくための余白を持つ、そんな現実的な心構えを学べます。 無理な前向きさに疲れた人、慎重であることを後ろ向きだと思われてしまうのがしんどい人に、じわっと効く本です。
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出版社による紹介
悲観とは「物事は予測や予定どおりには運ばない」と考えること。本書で伝えたいのは、この「思わぬこと」に対する考察の重要性だ。重大な過ちを繰り返すことへの歯止めは悲観することしかない。「機械は必ず壊れる」「人間は必ず誤操作する」という工学の設計には当たり前のフェールセーフの思想が、人間の心理や感情には決定的に不足している。エラーの想定が不充分なのだ。もちろん単なる心配や諦めは悲観ではない。「これでは駄目かもしれない」と思ったら次にどう対策するのか。豊かな社会ゆえの楽観を排し、有効な悲観の技術を伝授する。
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