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宗教改革の物語 近代、民族、国家の起源 (角川ソフィア文庫)

宗教改革の物語 近代、民族、国家の起源 (角川ソフィア文庫)

佐藤 優

KADOKAWA / 2019-01-24

累計読者数3
平均ハイライト数 18件/人
推定読了時間 約6時間13分
star総合評価 59/100
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この本について

仕事でも日常でも、「いま自分が立っている前提ってそもそもどこから来たんだろう」とモヤッとする瞬間があると思います。国とか民族とか、当たり前のように使っているはずの概念が、いざ考えてみると足元がふわっとするような感覚。僕もその感覚を放置してきた結果、ニュースを見るたびに立ち位置が揺れることが増えていました。 この本は、そんなモヤモヤを歴史の深いところからほぐしてくれます。特に刺さったのは、ヤン・フスが「目に見える教会」と「目に見えない真実の教会」を分けて考えた視点でした。組織の中に属していても、本質的にそこにいるとは限らないという話は、現代の会社組織にもそのまま重なる部分があります。また、民族や国家が「近代の発明」に近いものだという指摘も、僕たちが当然だと思っている枠組みがどれだけ後付けなのか気づかせてくれます。もう一つ印象的だったのは、人間中心主義への疑問が第一次世界大戦以降に突きつけられたという流れで、科学技術が光と闇の両方を生んだという現実に、どこか自分たちの判断基準の脆さが見えてきます。 歴史の話ではあるのに、いま自分がいる社会の成り立ちを問い直したいときにしっかり効いてくる本です。「いまの前提を少し距離を置いて見たい人」に向いていると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「私の持つすべての力をこの作品に投入した」 原稿用紙約1000枚、著者が全精力を注いだ、過去と現在を大規模に往還する大型論考がついに文庫化!! 宗教改革の知識を欠いて、近代を理解することは出来ない。 なぜなら、宗教改革は近代、民族、国家、ナショナリズムの起源となったからだ。 「この作品は私の著述群の中で特別の意味を持つ。 表題は『宗教改革の物語』で、扱っているのは中世末期のボヘミア(チェコ)の宗教改革者ヤン・フス(1370頃〜1415年)である。 ただし、深層においては、私の過去と未来と現在が、すべて盛り込まれた作品だ。 佐藤優という作家が何を考え、何をしようとしているかに関心を持つ読者に是非読んでもらいたい」 時代状況が大きく変化する時こそ、長く頒布されてきた概念・事象がどう生成し、影響力を持つに至ったのかを分析することが、 個人・中間団体・国家それぞれの段階において、事態を打開する糸口を発見することに繋がる。 フスの「教会論」は、長く頒布されてきたものへの問題提起であり、その後、長く頒布されることとなるものとして、近代と現代の連関を見るには最適だ。 私たちは、“愛のリアリティー”を希求し、希求されている存在である。 『宗教改革の物語』が時代の危機を超えるための、読者にとって人生の実用書たる作品になることを願う。
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