
【文庫版】小説講座 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない (角川文庫)
大沢 在昌
KADOKAWA / 2019-02-23
この本について
書いていて行き詰まるときって、「うまく書けない」よりも、「どこが悪いのか分からない」ことのほうがしんどかったりします。ストーリーが悪いのか、キャラが立っていないのか、あるいはそもそも自分の日本語が怪しいのか…。頭では分かっていても、実際に机に向かうと霧の中を歩いている感じになるんですよね。 この本は、その霧を一気に晴らしてくれるタイプではなくて、むしろ「霧の中での歩き方」を丁寧に教えてくれる感じです。例えば、作品がダメなときに“ストーリー”と“キャラクター”のどちらが原因なのかの見極め方。あるいは、観察や取材で「入れる」をしないとすぐ書くものが枯れてしまうという、地味だけど誰もがぶつかる現実。そして、キャラの視点と作者の視点が混ざってしまうあの違和感を、どうやって避けるか。読みながら何度も「ああ、自分がつまずいていたのここだ」と思わされました。 派手な成功論ではなく、現場で生き残るための技術が淡々と並んでいるので、読むと逆に安心します。「毎日決まった分量を書く」「嫌な人は最初から嫌な人として出すな」みたいな、明日からすぐ使える話ばかり。書けなくて苦しいときほど、こういう地に足のついた言葉がありがたいんですよね。 刺さるのは、ひとつの作品を書き上げるより“書き続ける”ことに不安を抱えている人だと思います。自分もまさにそうでした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの37%が集中しています。
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