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無責任の新体系

無責任の新体系

荒木優太

晶文社 / 20190213

累計読者数3
平均ハイライト数 1.7件/人
推定読了時間 約4時間19分
star総合評価 31/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%

この本について

仕事でも生活の中でも、誰が決めたわけでもないのに「自分がやらなきゃいけない気がする」「なんとなく背負ってしまう責任」が積み上がって、気づくと勝手に疲れていることがありませんか。いざ理由を探してみても、はっきりした相手がいないからモヤモヤだけが残る、あの感じです。 『無責任の新体系』は、その正体のわからなさに名前をつけてくれる本でした。抜粋にもあるように、空気のように広がる「支配者なき支配」に巻き込まれていると、こちらは無限に責任を引き受けているつもりになるのに、実はそこに根拠なんてどこにもない。むしろ「免責」していい場面なのに、自分のほうから勝手に苦しくなっているだけかもしれない。そんな視点をもらえるだけで、肩に乗っていた重りが少し下ります。 さらに面白いのは、「徹底的に頭が悪くなること」という一見ふざけたようなフレーズが、行動としてかなり実用的なところです。なんでも理解しようとしすぎる癖をいったん止めて、「わからないものはわからない」と置いておく余白をつくる。それだけで、過剰に抱え込んでいた責任の回路がスッと切れる瞬間があります。 誰かに頼まれたわけじゃないのに、いつも勝手に背負い込んでしまう人にはとくに刺さると思います。自分の弱さを攻めるのではなく、そもそも構造がどうなっているのかを静かに見直したいときに、そばに置いておくと効く一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

海外に出かけテロリストの人質になると「自己責任」論が叫ばれる一方、甲子園球児の不祥事が発覚するとそのチームが不出場となるように「連帯責任」の縛りも強い。若者は、社会から同時に押しつけられる「責任論」とどう対峙すべきなのか? 自由に生きる道はあるのだろうか? 丸山眞男、和辻哲郎、高橋哲哉、加藤典洋、ロールズ、アレント、レヴィナスらのテクストを読み解きつつ、日本社会における匿名性の可能性と限界について考察するフリーター系社会超批評。作戦名は「ウーティス(誰でもない)」。

目次

序 ウーティスという責任 第一章 日本の無責任 第二章 間の熟読者たち 第三章 ペルソナの逆説 第四章 演劇モデルを反駁す 第五章 匿名の現代思想 第六章 正義と第三者 第七章 そしてヴェールへ 第八章 楽しいテクスト論
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