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オープンダイアローグがひらく精神医療

オープンダイアローグがひらく精神医療

斎藤 環

日本評論社 / 2019-07-20

累計読者数4
平均ハイライト数 48.5件/人
推定読了時間 約5時間23分
star総合評価 72/100
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この本について

人の相談に向き合うとき、「何を言えば正解なんだろう」とか、「自分の関わり方が余計に状況を悪くしているんじゃないか」と、変な緊張が抜けないことがあります。相手を助けたいのに、どこか押しつけになってしまう感じ。自分でもよく迷います。 『オープンダイアローグがひらく精神医療』を読んで印象的だったのは、治療者が“治そうとしすぎない”ことがむしろ回復の条件になっているという点でした。フィンランドの現場では、専門家が答えを先に決めず、当事者を含む全員で「その人の世界をいっしょに眺める」ことに徹しています。関係者がその場で互いに感じたことを言葉にし、本人の前で話し合う。これによって、当事者のなかに眠っていた意味づけが少しずつ立ち上がってくる様子が、とても現実的に描かれていました。 読んでいて救われたのは、“スペースを奪わない”という姿勢です。何かを決めてあげるのではなく、その人が自分のペースで選べる余白を守ること。叱咤や正しさで動かそうとするのではなく、語られた言葉にひとつずつ応答しながら、その場で起きる変化を待つ。この丁寧さが、実際に病床数の減少という形で成果につながっている、という報告にも説得力があります。 人の悩みに関わる仕事をしていて、「急がずに向き合う方法を知りたい」と感じている人には、かなり刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

“一対一の面接”のもつ副作用と制約から精神医療を解放する新たな治療実践。

目次

驚異の旅 オープンダイアローグ こころのトポスはどう変わったか 開かれた対話と人薬 反-強度的治療としてのオープンダイアローグ 心理職とオープンダイアローグの可能性 オープンダイアローグによる統合失調症への治療的アプローチ アウトリーチとオープンダイアローグ "コミュ障"は存在しない 開かれた対話と「コミュニケーション」 「ほめる」こととリフレクティング SF的視点が可能にした精神医療への批評 宮内悠介『エクソダス症候群』 二人であることの病?青山七恵『繭』 ポリフォニーを"聞き流す"坂口恭平『家族の哲学』 オープンダイアローグがひらく新しい生のプラットフォーム オープンダイアローグの日本への導入に際して懸念されること
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