
アンチ整理術
森博嗣
日本実業出版社 / 2019-11-10
この本について
仕事でも日常でも、意味のわからないいらいらに振り回される瞬間ってありますよね。片づいていない机を見るだけで気が散ったり、人の言動に反応してしまったり、自分でも「なんでこんなことで」と思うのに止められない。整理術の本を読んでもスッキリしないまま、結局また同じことを繰り返してしまう、あの感じです。 森博嗣さんの『アンチ整理術』は、そうしたモヤモヤに「無理に片づけようとするからしんどいんじゃない?」と、少し横から光を当ててくれる本でした。例えば、いらいらは創造的な作業ほど起きやすいとか、「嫌だと思いながら始めるほうが簡単」だとか、身も蓋もないけれど実際はその方が動けるよね、という現実的な視点が続きます。片づけや感情管理を“上手にやろう”と構えるほど苦しくなるけれど、「しかたなくやる」「自分のペースに合わせる」といった姿勢に切り替えるだけで、妙に力が抜ける。そんな経験に近い言葉が多い印象でした。 また、読者が特に保存していた部分を見ると、「他人からどう見えるかより、自分の理屈で動くほうが信頼につながる」という視点に強く反応しているように思います。自分の感情で散らかってしまう人ほど周囲に伝わらなくなるし、比較の価値観に振り回されると疲れていく。そこを丁寧に切り分けてくれるところが、この本の静かな効き目です。 整理が苦手な人よりも、「感情や思考が散らかりやすい人」のほうが刺さる本だと思います。無理に整えるのではなく、まず自分の反応を観察するところから始めたい人にちょうどいい一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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