
統合失調症 (岩波新書)
村井 俊哉
主婦の友社 / 2017-06-02
累計読者数4
平均ハイライト数 21.5件/人
推定読了時間 約2時間37分
star総合評価 60/100
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この本について
統合失調症について考えるとき、どこまでが病気で、どこからがその人自身の物語なのか、判断がつかずに戸惑うことが多いと思います。原因を一つにまとめて理解したくなるけれど、遺伝も環境も決定打がなく、結局「よくわからないことが多い」というところで立ち止まってしまう。周りに当事者がいるときほど、そのもやもやは強くなるはずです。 この本が助けになるのは、統合失調症を“正しく怖がる”ための視点をくれるからです。たとえば、幻覚や妄想といった症状を「病名」ではなく「組み合わせで現れる現象」として捉えることで、曖昧だった理解が急に輪郭を持ちます。また、治療についても、薬だけが魔法のように効くわけではなく、傾聴のような基本的な関わり方や、患者さん本人との共同意思決定が現実的にどれほど重要かが具体的に語られていて、日常の接し方に落とし込みやすいです。さらに、再発をゼロにするのではなく、生活の選択を一緒に調整しながら「その人の人生を続けていく」という姿勢も印象的でした。 誰かを支えたいけれど、専門家ではない自分に何ができるのか悩んでいる人に特に刺さると思います。病気の説明だけでなく、当事者が抱える孤独や物語に寄り添うという感覚が腑に落ちてくる一冊でした。
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出版社による紹介
●統合失調症は、10?40代の比較的若い世代に多く、 100人に1人がかかる病気です。 「思考や感情がまとまりにくくなる」「妄想や幻覚などが起こる」 「意欲の低下や自閉傾向が見られる」などの代表的な症状があります。 ●患者本人、家族、医療関係者をはじめとする人々の協力と、 最新の知識をあわせることで、よい治療効果が得られることがわかっています。 ●ただし、病気の性質や偏見などのため、 適切な治療と対処を行うことが必ずしも容易ではありません。 この本では、統合失調症に関する最新の知見を踏まえたうえで、 発症、受診、治療、回復に至る適切な道筋について、ていねいに解説します。 ●病院との関係、通院や入院、治療薬、リハビリテーション、社会資源や福祉制度の利用など、 現場で実際に治療にあたる医師ならではの具体的な情報が豊富。 中でも、家族の接し方や、家族の悩みを減らす工夫など、 患者を支える家族へのアドバイスが充実。
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