
御社の新規事業はなぜ失敗するのか?~企業発イノベーションの科学~ (光文社新書)
田所 雅之
この本について
新規事業に関わっていると、「なんで社内でこんなに前に進まないんだろう」とか、「自分のやっていることって本当に意味あるのかな」とか、静かな焦りが積もっていきますよね。僕もまさにその沼に何度も落ちてきました。そんなときに読んで救われたというより、「そういう構造だったのか」と腑に落ちたのが、この本でした。 特に刺さったのは、新規事業が失敗する理由を“担当者の頑張り不足”ではなく、組織のつくりそのものから説明してくれるところです。部門ごとの縄張り意識でリソースが見えなくなること、企画と開発が分断されて動きが遅くなること、そしてKPIを分けないと既存事業と新規事業が同じ土俵で評価されてしまうこと。日々感じていた違和感が「そういうメカニズムか」と言語化されました。また、うまくいく新規事業には“強いWant”が必要で、その見つけ方までかなり具体的に書いてあるのも、この本の良さだと思います。 読んでいて感じたのは、新規事業って結局「気合い」や「センス」ではなく、再現性のある仕組みと、ゆがみやすい組織構造への理解がないと始まらないということでした。特に、自分のWantがぼんやりしていたり、社内調整で心が折れかけている人には、かなり現実的な視点が得られるはずです。 「組織の中で、新しいことをやりたいのに前に進まない」と感じている人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
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