
一橋MBA戦略分析ケースブック 事業創造編
沼上 幹、加藤 俊彦、一橋MBA戦略ワークショップ
東洋経済新報社 / 2020-04-24
この本について
仕事で戦略を考えるたびに、「結局どこから手をつければいいのか」「概念は知っているのに、現実に当てはめると急に霧がかる」というモヤモヤを抱えたままになることがあります。自分もそうで、フレームワークを読み込んでも実際の企業を見ると途端にわからなくなる、という状態がずっとありました。 この本は、そんな“概念は知ってるのに使えない”問題にかなり効きます。特徴的なのは、実在企業の戦略が「どう積み上がっていったか」を段階ごとに追いながら、背後にある見えないメカニズムまで言語化してくれるところです。弁護士ドットコムが4段階で地位を固めていく過程や、メルカリが先行企業のつくった“公共財”をどう利用したか、クリエイトがロングテール時代にあえて200ブランドを展開した理由など、どれも「そういう見方があったのか」と視点がひっくり返ります。ビジネスモデルは最初から完璧に描けるものではなく、ベゾスやネットフリックスでさえ何度も書き換えている、という記述にも救われました。 特に刺さったのは、「目に見えるデータの裏にある、目に見えない因果を拾う練習が必要」という指摘です。戦略分析は結局、熟練者がどんなふうに概念を使っているかを“読む”ところから始まる。その意味で、この本はケーススタディでありつつ、思考プロセスそのものの教材でもあります。 実務で戦略を考えるたびに行き詰まりやすい人、概念と現実のズレに疲れている人には、とくに刺さる一冊だと思います。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの48%が集中しています。
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