
ワークマン式「しない経営」――4000億円の空白市場を切り拓いた秘密
土屋 哲雄
この本について
仕事で数字を見るたびに、「結局どこから手をつければいいんだろう…」と立ち止まることがあります。現場の感覚とデータの示すことが噛み合わないときほど迷いますよね。自分もずっとその往復をしてきましたが、この本を読んで「背伸びしなくてもできる経営視点ってあるんだな」と少し肩の力が抜けました。 印象的だったのは、異常値を排除せずにじっくり観察する姿勢です。数字がズレていたらエラーだと思いがちなのに、ワークマンはそこを起点に新しい客層の気配を探り当てていく。黒しか売れないと思っていた防水ウェアが急に赤や緑で動き出す…その微妙な変化を「間違い」と切り捨てず、市場拡張のヒントとして扱う発想は、自分の仕事にもすぐ結びつきました。 もう一つは、社員教育の方針が“難しいことを簡単にする”方向に振り切れているところです。高度なツールより、まずエクセルで非定型分析ができる人を増やす。試験もあえて平均90点になるようにして、苦手意識をつくらせない。これを読むと、組織が変わるときって特別な施策より「全員が少しできる状態」が効くんだなと実感します。 市場戦略の話も現実的で、遠い市場に飛び込むのではなく、既存市場の“隣”を丁寧に深掘る。その姿勢は、自分のキャリアの選択にも重なるところがありました。急に大きくジャンプしなくていい、異常値や地味なデータのほうがむしろヒントになる。そんな実務寄りの視点がほしい人に刺さる一冊だと思います。
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多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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